ルビとは?

 典礼で用いられる朗読用聖書の『主日の朗読聖書』『朗読聖書――聖なる過越の三日間』、あるいは会衆用冊子の『毎日のミサ』の聖書本文は、日本聖書協会発行の『聖書 新共同訳』を使用しており、漢字に振られたルビも同書に従っています。そのため、「御子」ということばについて同じミサの中で、聖書朗読では「みこ」、式文では「おんこ」と、異なる読み方がされることがあり、「おんこ」に統一してほしいとの声が聞かれるようになりました。そこで、日本カトリック典礼委員会は、日本聖書協会の許諾を受け、5月21日より典礼における聖書朗読に際しても、「御子」を「おんこ」と読むことにいたしました。(詳細は当協議会Webサイトをご覧ください)

 

 ところで、振り仮名のことを印刷や出版の業界では「ルビ」といいます。すべての漢字にルビが振られているものを「総ルビ」、読み違いの恐れのあるものや常用外漢字など、一部の漢字にルビが振られることを「パラルビ」といいます。当出版部の発行書籍でいえば、典礼儀式書の式文や聖書本文は総ルビ、その他の書籍は原則パラルビです。
「ルビ」という語は、宝石のルビー(ruby)という英語がその語源です。しかし振り仮名は、当然ながら漢字仮名交じり文を用いる日本独自のもので、欧文にはありません。にもかかわらず、英語の名前で呼ばれることには理由があるのです。

 

活字で組まれた版面。(株式会社精興社にて)

 

活版印刷で用いられる活字が大小並ぶ。活字は鉛を主成分

とした合金でできている。(同上)

 

 金属活字を用いた活版印刷術は15世紀半ばにドイツの金細工師ヨハネス・グーテンベルクによって発明され、ヨーロッパに広がりました。当時イギリスでは、活字を、その大きさごとに宝石の名前を付けて呼んでいました(ポイントという文字の大きさの単位が確立するのは18〜19世紀にかけてのことです)。一方、木製活字による活版印刷が行われていた日本では、活字の大きさは号数で表現されていました。書籍の本文は5号活字(10.5ポイント=約4ミリ)で組むのが標準で、振り仮名には、親文字となる漢字に対し半分の大きさの7号活字(5.5ポイント=約2ミリ)を用いるのが基本でした。
 1800年代後半にイギリスから金属活字が輸入され、その中でルビーと呼ばれるサイズのものがこの7号活字とほぼ同じ大きさだったのです。そこから、振り仮名は「ルビ」と呼ばれるようになりました。

 

 ちなみに、グーテンベルクの印刷術の普及は聖書の普及につながり、宗教改革が起こる流れにもつながっていきます。印刷技術が歴史にいかに大きな影響を与えてきたかが伺えます。



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